登録年度 | 2003年度 |
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氏名 | 新井 直樹 (アライ ナオキ) |
部門 | 事業者 |
性別 | 男 |
年代 | 70代 |
専門分野 | 地球温暖化、資源・エネルギー、3R |
主な活動地域 | 東京都日野市 |
主な経歴 | 1967年帝人入社後、研究、商品開発、環境戦略構築、環境展企画、環境講演など実施。外部:GPN理事、国際機関APOのGP諮問委員、産業環境管理協会の編集委員等歴任、現在特定非営利活動法人日本環境倶楽部監事に就任し環境セミナーイベントを通じて環境保全を図る活動実施中 |
特記事項 | 技術士(繊維部門)、2010年上海万博日本産業館の館長代理として、中国企業に対して日本の環境技術や環境マネジメントを広く紹介 |
活動の紹介
社会人向け「繊維と基礎」などの講座で環境課題の講師活動
繊維産業に従事又はもしくは繊維産業に入る予定の受講者に、「繊維産業の基礎:素材~製品まで」の基礎講座の中で、「繊維産業の環境課題」について講義を行った。繊維産業が多くのCO2排出、水使用、有害物質排出など地球環境に負荷をかけている事の現状を丁寧に説明、製品設計だけでなく繊維企業のガバナンスの必要性を訴求した。また衣料のリサイクル性を向上させる手法としての製品のモノマテリアル化についての課題についても実例を示しながら課題を整理し解説した。
自治体のゴミ減量・リサイクル推進協議会市民委員として活動
継続してゴミ減量・リサイクル推進協議会委員に任命され活動を始めた。当市は50万人以下10万人以上の市町村で全国2位の一人当たり排出ゴミ量で、自治体、市民、販売店、環境団体、大学と連携しての啓蒙と活動が功を奏している。活動は定例の委員会に参加し、積極的に意見を述べ、リサイクル関連技術や、リサイクルの勧め方等について報告や意見を述べた。排出ゴミに関する環境問題は自らも加害者であり、被害者であるとの意識を持つのが大切と感じている。
繊維製品の資源循環に向けての仕組みつくり
繊維産業はサステナブル産業か、の問いに対して今後の繊維製品のサーキュラーエコノミーに向けて製品のライフサイクルのそれぞれの側面(素材開発、製品設計、販売店啓蒙、消費者の購買意識の変容促進、回収リサイクルなど)での現状の課題や今後の方向性について経産省や関連団体の検討結果の勉強会や展示会などでの起業の考え方を伺う事で現状の課題を整理する事ができた。多くのサプライチェーンが存在し、しかも生産がグローバルに拡大している事などが問題解決の難しさが理解できた。一方で消費者の購買変容についてはこれからで、その点のアプローチについては出来る事も多うそうである。
NPO日本環境倶楽部監事としての活動
日本環境倶楽部の監事を継続して担当。3年余りのコロナ禍で理事会はじめ講演会・セミナーは全てWEB開催となり、参加者の数が2倍程度に増えた事は喜ばしい事と認識している。見学会は受入側の要請でゼロであったが次年度は具体化できそうだ。命題としての地球環境問題を中心とした経済・社会問題の解決に向けた情報の共有は講演会・セミナーを通して概ね計画通りできたものと理解している。
リサイクル材料の実用化に関する活動
今年度より、企業のリサイクル材料の最適化への助言を行っている。企業として脱炭素社会の実現、リニアからサーキュラーエコノミーへの展開を進めているが、経済性との兼ね合いから実現には至っていない。従来のリサイクル材料に加え、バイオマス由来材料、酵素使用のリサイクル材料など広範な選択肢の検討を開始している。
自治体の環境審議会市民委員として活動
昨年に続いて2年目となる、地元自治体の環境審議会委員の活動を継続している。既に昨年審議の「環境基本計画」や「環境白書」の総仕上げを行った。全体の骨格は昨年にほぼ完了しているので、細部にわたっての内容確認と市民目線での表現方法などを提案した。
環境全般についてリモート講義
繊維産業に関係する社会人の方々に対して「繊維の基礎」の中でとりわけ「繊維と環境」について講座の講師を担当している。昨今、アパレル産業はサステナブル産業か?との問いを投げかけられている。今年は脱炭素社会、サーキュラーエコノミー、海洋マイクルプラスチックの現状などについて詳しくレクチャーした。
NPO日本環境倶楽部監事としての活動
2022年で当倶楽部は25周年を迎えた。25周年を向けた事での記念講演会を開催、最近環境・社会関連で良く聞かれる、「エシカル消費」について日本エシカル推進協議会の中原名誉会長に講演を依頼し実施した。リアル、リモートのハイブリッド講演で多くの会員の方々に参加頂いた。会員の増大については低調であったが、環境セミナー、研究会は予定通り実施した。
市のごみ減量・リサイクル等推進協議会の委員活動
本年度より公募で委員に就任し活動を開始した。市のクリーンセンターに持ち込まれる各種ごみの実態調査を元に今後の処理場のキャパシティー、人口動態、コロナ禍でのライフスタイルの変化による変化などを踏まえた対応について助言提言を行った。
自治体の環境審議会委員としての活動
本年度より市の環境審議会委員の市民委員に就任した。既に進められていた市の「環境基本計画」や「環境白書」の策定に対して助言などを行った。市民目線での対策を行政が計画に反映させるのが委員の責務思い活動した。
バイオガス発電企画企業への立ち上げ助言
食物残渣からのメタンガス発電企画企業に対し、技術アドバイスを実施してきたが、設計段階での技術確立は完了したが、事業の具体化についてはプラントの立地が電力会社からの系統電源確保が難しく、また時間も掛かる事から本発電事業企画への技術アドバイスは終了とした。
NPO日本環境倶楽部監事としての活動
環境セミナー開催、会員企業の取組み推進、研究会開催での地球環境問題を中心に経済・社会課題の解決に向け調査や提言などの具体的アクションの啓発活動と推進役を実施した。コロナ禍でセミナーや研究会はリモートとした。
宇宙×環境問題
宇宙×環境については、当初宇宙デブリ(宇宙ゴミ)についての勉強会を計画したが、残念ながら今期は新型コロナの影響で、対面での講演会開催は見送った。
海洋プラスチックについて:リモート講義
繊維x環境の一環として繊維を学ぶ社会人講座の講師として、繊維製品と海洋マイクロプラスチックについて解説、繊維製品の製造から廃棄に至るまでの各工程の中でCLOMA(クリーン・オーシャンン・マテリアル・アライアンス)を紹介しながら詳しく解説した。最近繊維製品の洗濯排水が海洋に流れ海洋マイクロプラスチックの一因との研究もあり今後も注視したい。
食と環境:バイオガス発電企画企業への支援
食物残渣からのメタンガス発電を企画のスタートアップ企業に技術支援を行っている。プラント立上げまでの食物残渣回収、分別、可溶化、メタン発酵、メタン貯蔵、発電、排水処理に至る全てプロセスでの最適化に向けて検討した。
NPO法人環境倶楽部の監事としての活動
新型コロナの影響で従来の対面での環境セミナーや環境見学会がすべて中止となったが、リモートでの開催に切り替えて実施した。その結果環境セミナーについては昨年比30%増の参加者となった。見学会についてはバーチャル見学会を検討中であるが、現状で妙案はない。
繊維x環境:企業の環境対策への助言
繊維素材は産業用から衣料用、生活用品に至るまで我々の生活に欠かせない素材となっている。言い換えると生産から廃棄に至る全ての工程で地球環境に負荷を与えている。その現状を解説し対策の提案と今できる事から即始める必要性を提案した。
「仕事も人生もマーケティングが大切」の中で環境にフォーカス
日本繊維技術士センター東海支部の公開講座に講師として招聘され、講演を実施した。その中で「世の中の事柄に感心を持とう」と題して、「食料と環境問題」を取り上げ、我々が直面している地球規模の環境問題からSDGsの各項目での環境対応の考え方について講演をした。持続可能な開発3原則からはじめ、食品に関わる各プロセスと環境について紹介、また食品廃棄物の現状とその対応策、グローバル視点でのバーチャルウオーターの問題、バーチャルランドの問題などについても議論を深めた。
東京オリンピックに使用する電気バスの開発について助言
中国企業が電気バスについての実用化が進んでいるとの事から、東京オリンピック、パラリンピックに使用する移動用の電気バスの提案をしたいとの依頼が中国の企業からあり、日本でのその可能性について専門家を交えて議論したが、残念ながら日本国内のメーカーとの技術的格差が多く、依頼先の技術力では対応が難しい事が判明、残念ながら今回断念した。
特定非営利活動法人日本環境倶楽部の監事として活動
日本環境倶楽部は、セミナー開催やネットワーク構築による会員企業の取組推進のプラットフォームとしての役割のみならず、研究会の組織化による環境・経済・社会の問題の統合的な解決に向けた調査や提言や講師派遣・市民参加活動・コミュニティー活性化等の具体的アクションの啓発活動と推進役を担った活動を実施している。定期的に開催される理事会やセミナーに参加し、環境問題全般についての政策提言やセミナー開催による環境意識の普及などを実施した。