登録年度 | 2016年度 |
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氏名 | 村木 秀司 (ムラキ シュウジ) |
部門 | 事業者 |
性別 | 男 |
年代 | 50代 |
専門分野 | 水質、資源・エネルギー、3R |
主な活動地域 | 岐阜県大垣市 |
主な経歴 | イビデンエンジニアリング㈱環境技術事業部に在職。計量証明事業において各種の環境調査業務に従事。また排水処理プラントの運転指導により水質改善、汚泥削減やレアメタル回収を実施。フィリピンおよびマレーシアにおいて水処理プラントの立上げや現地スタッフの教育を実施してきました。 |
特記事項 | 環境計量士(濃度)、土壌汚染調査技術管理者、第1種作業環境測定士、公害防止管理者(水質1種、大気1種)、建築物環境衛生管理技術者、廃棄物処理施設技術管理者(中間処理施設)、最終処分場技術管理士 |
活動の紹介
水処理プラントの省エネ提言
水処理プラントの省エネについて診断と提言を実施した。生物処理においてルーツブロワーの台数制御により送風し曝気槽に酸素を供給していたが電力ロスがあったため、設備の劣化更新のタイミングに合わせて、酸素溶解効率の良い散気管とターボブロワーのインバーター制御を行うことにより大幅に電力量を低減することができた。
金属含有汚泥のリサイクル化
A社では金属含有汚泥が大量に発生しているが、その金属の有価回収および高価値化についての助言依頼を受けた。
分析結果を確認すると汚泥中には銅が多く含まれていたが、他にマンガンなどの金属も含まれていた。
汚泥は金属の硫化物処理により生成しているが、廃液の分別をすることによりマンガン含有廃液を系統外で処理することとした。結果として銅含有汚泥はより銅品位をあげることにより有価回収ができるようになった。
新設排水処理場の汚泥低減提案
電子関連の製造を行うA社において、排水処理の新設が計画されていたが、建設のイニシャルコストおよびランニングコストが高く改善の助言を求められた。
設計されていたプロセスを確認すると、中和凝集工程において凝集助剤を多く使用していたため、汚泥発生量も多く、そのためにフィルタ―プレスも過剰な設計がなされていた。
このため中和剤から石灰スラリーを排除しながら、珪藻土での最小添加によるプロセスを構築提案することにより、フィルタ―プレスの台数を低減させ、また発生汚泥量を低減することによってランニングコストも低減できる目途がついた。
水処理設備の省エネ改善提案
令和3年5月、プリント基板製造業者から排水処理プラントを新規に設計するにあたり省エネ及び脱炭素の思想を反映させたいと相談があった。過去改善した事例で排風機のインバーター制御やポンプを廃止しての重力式放流など成り行き比約20%改善できるアイテムの提案を行った。
土木躯体内の堆積物処理について
建設業者より、解体撤去する土木躯体槽内に岩石状のものが堆積しており、適正かつ安全に処理を行うためにはどうしたら良いかと相談を受けた。
現地調査を行うと10年以上休止された生物処理沈殿槽の生物汚泥が、水分が乾燥乾固することによって岩状になっていることが判明した。
酸欠リスクがあるため換気等対策を行って撤去を行うのとともに、分析評価のよって岩状のものはセメント原料化をおこない最終処分場埋立を回避することができた。