登録年度 | 2000年度 |
---|---|
氏名 | 藤原 正人 (フジワラ マサト) |
部門 | 市民 |
性別 | 男 |
年代 | 60代 |
専門分野 | 生命、自然への愛着、生態系・生物多様性 |
主な活動地域 | 兵庫県小野市 |
主な経歴 | 大学は工業化学科で化学を学びました。1年生物を独学後、教育学部の大学院で教育学と植物の分類を専攻しました。その後教職についてからは西脇市動植物生態調査研究グループの一員として活動し、森林インストラクター、兵庫県自然保護指導員として様々な人といっしょに自然を楽しんでいます。 |
特記事項 | 北隆館「野草図鑑(春-秋)」「花歳時記大百科」「野草大百科」執筆、写真提供。常民学舎「沙羅」に“花の散歩道”連載中。「兵庫県の樹木誌」写真選定委員、写真提供。 |
活動の紹介
但馬横行渓谷に秋の味覚と紅葉を訪ねる
横行渓谷は氷ノ山へつながる渓谷で、氷ノ山のブナ林から流れ出た清流が夏緑樹林の自然林と標高の低いところでは里山林が観察される。横行渓谷を遡りながら、ところどころで秋の里山や夏緑樹林に実る果実を食し、紅葉を愛でながら、様々な植物の観察を行った。
当日は雨が降り、十分な観察をすることができなかったが、古民家を借りることができて、そこで、いろいろな植物について講義を行った。
長老が岳山麓、七色の木を訪ねて
京都府長老が岳の山麓に七色の木と呼ばれる木がある。カツラの木を母樹として、6種類の木々(スギ、ケヤキ、イロハモミジ、カヤ、カエデ類、ヤマフジ)がカツラの木の上に育ったもので、その古木の観察と周辺の自然観察を行った。
クロモジ類5種の関係を探る
クロモジ類5種(クロモジ、オオバクロモジ、ケクロモジ、ウスゲクロモジ、ヒメクロモジ)について分布、遺伝子、香り成分による分類の再検討に関する研究を本校高校生とともに始めた。その指導を行いながら、高校生の大会等で本校高校生発表している。兵庫県には5種ともに分布するとされており、継続的に2年間研究を指導していく。
ライントランセクト法による調査
高校生を対象としたライントランセクト法による経年変化を追う実習を企画するため、実際に高校生を対象として調査活動を行った。この方法では草刈りをしたり、火入れをしたりした場合に同様に植生が変化するかを調べることができる。
播磨の花々49回
京都府北部京丹波町で有名な琴滝公園周辺で実際に散策しながら、秋の紅葉とそこに見られる顕花植物を中心に観察会を行った。カエデ類をはじめとしてブナ科の堅果どんぐりについて、また、滝までの道沿いに生育してた植物について講義を行った。
播磨の花々48回
岡山県大垪和西の棚田を中心に畦に生育している植物の観察会を行いました。こんな自然豊かな、かつ、山間部の村にもたくさんの帰化植物が生育しており、在来植物を守っていく難しさを講義しました。
クスノキ科のかおりを持つ木々の調査
クスノキ科にはかおりのある木々が多い。兵庫県北部以北では特にクロモジの変種オオバクロモジの分布が不明瞭で、また、この2種は形態がよく似ている。この2種と他のクスノキ科灌木について講義を行い、生育調査を行った。
扇ノ山のブナ林とツルタチツボスミレ
扇ノ山の夏緑樹林であるブナ林の観察と日本海側の夏緑樹林帯にしか見られないツルタチツボスミレの生育状況を調査した。また、他のタチツボスミレ亜節の分布状況を調査し、同節の種と特徴について説明を行った
湿原の成り立ちと植生
高層湿原の観察を行い、兵庫県南部に見られる低湿地との成り立ちの違いについて講義、現地で観察を行った。植生の違い等にもふれ、どう保護していくかにふれた
陰生植物、種間競争
暗い渓谷を中心に光を求めての種間競争や陰生植物の形態について観察や説明を行った。
高山草原、高山湿原の観察
池塘が発達した高山湿原と高山草原を調査、観察、自然観察会を行った。湿原が周囲から乾燥が進み、やがて失われつつあることなどを説明
里山の自然
北播磨の薪炭林として利用されていた里山林を観察する。
高速道路の工事が進み、一部伐採が進んだ。
民俗団体常民学舎季刊紙sala 播磨の花々
年に2回発行される常民学舎季刊紙に連載
南あわじ市諭鶴羽山の植生観察
県内ではやや南方の植物が見られる山で、アカガシやカゴノキなどの照葉樹林の構成木が観察される。
また、帰化植物のナルトサワギクが広大な範囲に花を咲かせており、帰化植物の観察も行った
播磨の花々 第38回
兵庫県の神鍋高原で観察会を行った。今回は植生だけでなく、溶岩や噴火口跡の観察も行った。
阿瀬渓谷の植生調査
阿瀬渓谷の金山廃村まで高校の生物部員を引率して、植生調査を行った。
播磨の花々 第37回
兵庫県大屋町内で様々な植物、鳥類、その他の観察を行った
花の散歩道(連載)
兵庫県東播磨を中心に活動する歴史民族関係の団体、常民学舎の自然観察会を年に2回、定期的に開催。上記団体の季刊誌「sala(沙羅)」に季節の植物に関するエッセイを連載
南アルプス高山植物の観察
山岳指導員として、各地の山域でゴミの処理、自然植生や動物について案内、解説を行った。
また、山登りの会の活動を10回程度行い、様々な山で会員に植生等の解説を行った。
第35回講座 「播磨の花々」
年に2回、兵庫県内の様々な場所で、そこに生育する植物の話をしています。自然、特に植物に興味関心を持ってもらい、自然を見る目を養ってもらえたらと考えています。
また、地元の自然を知り、大切にしてもらえればと思います。
毎回参加してくださる常連の方々が8割強、毎回楽しみにしてもらっています。春と秋に開催、講評で次年度も開催します。
今回は城跡で県内には珍しいアスナロに出会いました。