登録年度 | 2003年度 |
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氏名 | 藤橋 雅尚 (フジハシ マサヒサ) |
部門 | 事業者 |
性別 | 男 |
年代 | 80代 |
専門分野 | 水質、資源・エネルギー、公害・化学物質 |
主な活動地域 | 兵庫県神戸市 |
主な経歴 | 製薬・化学企業で、省エネ・省資源・公害防止技術等に関する開発と運転管理、そし て環境教育や、総括指揮を担当しました。独立後は食品リサイクル装置(油脂の回収)の開発、公害防止管理者の育成と再教育 講座の講師、エコアクション21の審査と普及に加え、市民部門で活動しています。 |
特記事項 | 技術士・EA21審査人・公害防止管理者(大気1種・水質1種)他、環境やマネジメント関の連資格多数保有。著書(共著):実験を安全に行なうために(化学同人:第7版)、ISOマネジメント(日刊工業新聞社2008.12)など。 |
活動の紹介
廃棄物の中間処理におけるマネジメント
汚泥の中間処理事業者である。汚泥は重量があるため、運送費の関係で近隣しか対応出来無いが、中間処理技術の追加により、処理方法の改善が可能となる可能性のある条件下でのマネジメントである。要求される再生汚泥の品質は様々であることから、処理方法も多様であり、コントロールに苦労しておられる状態での環境マネジメントの実施について相談に乗った。
関係アセスメント企業のマネジメント
公共工事に先だって行われる環境アセスメントや、外来生物の新入防除関連事業を行っている。地道な事業であるが故に、環境マネジメントの確実な実施も大切である。同じ事業だけでは成長は望めないので、環境保持に関するPDCAの回し方の充実に関してコンサルティングを行った。
一般廃棄物収集運搬に関連して
自治体の依頼を受けて実施している、一般廃棄物の収集運搬事業者である。所在地はハザードマップによると最大数メートルの浸水が予想されている。ハザードの想定は、温暖化により豪雨発生の頻度が高まっていることがベースになっている。仮に発生した場合、自治体は災害廃棄物の収集を始めるが、車両が使えなくなったら要求に対応出来無いことを指摘し、BCPの立案を勧めた。
RDF精算に関する助言
RDFはプラスチック系を含む可燃物を原料として生産出来ますが、例えば食品包材が混入すると食塩を含むため燃焼条件によってダイオキシン副生の懸念に加え、炉が傷みやすいことから、燃料としては不適品になります。生産に際しては日常の管理が大切なことから、現場をみせていただきマネジメントに関する助言を行いました。
工場排水の処理
増産対応のため活性汚泥法による排水処理装置を高濃度タイプに変更して対応してこられました。環境マネジメントシステムに関する業務の際に、さらに能力不足となってきたことの報告を受けましたので、ヒントを差し上げました。
古紙からのパルプ製造
古紙の品質には大きな差があり、例えば紙幣の古紙は厳重な管理の下で溶解処理され高級パルプとしてリサイクルされています。機密性の高い書類は一般社会にもたくさんあり、その処分に関して需要があり事業として成立します。再生工程はどうしても環境負荷が大きいため排水処理が重要であり、排水処理工程についてヒントを差し上げました。
RDFの生産に関して
RDFは廃プラスチックを収集して成形処理すれば作ることは出来るけれども、原料に塩素分(主として食塩)が混入していれば、通常の炉で使用できません(ダイオキシン発生、炉が傷むなど)。原料廃プラの品質改善が必要ですが困難を伴なう件について、改善案の示唆を行いました。
環境マネジメントシステムと、他のマネジメントシステムとの関連について
信書を扱う業務との関連で、セキュリティ関連のマネジメントシステムと環境マネジメントシステムの認証を受けておられる。セキュリティーと環境を両立させるため努力を続けているが、どうしてもセキュリティが優先になってしまう。上記条件の中で、いかにして環境への負荷の低減を実行するかについて、ヒントをさしあげた。
分光器を作って、光を学ぶ
CSRの一環として地域住民の方のご子息への環境指導を心がけておられる企業様と、コラボした活動を行っています。本年度は光(可視光線と紫外線)にテーマを設定し、調整しながら具体的な準備を進めていましたが、コロナ禍が夏まで続いたため、中止の判断をしました。次年度に持ち越して実施する予定です。
エコアクション21普及活動
エコアクション21の普及活動にはいくつかのパターンがあります。①既に認証を取得されている企業様から紹介を受ける。②企業団体やグループ企業様と協力しての集団指導。③希望される企業様への個別指導。④その他。基本は②または③ですが、今年度は①を中心として活動しました。残念ですが、結果的に取得希望の企業様がありませんでした。
エコアクション21の審査と活動強化の指導
エコアクション21の審査員をしています。エコアクションの審査では要求事項を満たす活動をしているか否かを判断するだけではなく、活動が不足気味のところの強化を促したり、良いところをさらに伸ばしたり、どの様にすれば活動をバージョンアップ出来るかということについて、方向性を示唆することが認められていることが特長です。その一環として、従業員の方とお話しする機会を作り、会社以外の生活での環境維持活動についてお示しすることで、市民部門にもつながるカウンセリング活動を行っています。