登録年度 | 2004年度 |
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氏名 | 大屋 渡 (オオヤ ワタル) |
部門 | 市民 |
性別 | 男 |
年代 | 50代 |
専門分野 | 生態系・生物多様性、水質、資源・エネルギー |
主な活動地域 | 愛知県犬山市 |
主な経歴 | プロの環境調査員で森の案内人。環境調査の現場で森と川そして海までの繋がりを実感しており、森の有効活用こそが生態系の多様性のおおもとになるという考えのもと森の林床まで具体的にかつ無理なく光を届かせるよう薪ストーブの普及活動を手掛ける。水質調査研究の成果発表、多様性保全活動の発表も。 |
特記事項 | 現在は森と薪ストーブ普及が主な活動場ですが、水質調査を専門とする企業に長く勤めたことから、企業ならではの専門機材や分析能力を生かして、これまでも協働の形をとって水環境保全活動の充実に貢献してきました。その活動例については「株式会社愛研 企業 NPO 協働」等で検索してみて下さい。 |
活動の紹介
別荘地における木質資源の確保と利用に関する普及啓発
近年のリモートワークの普及に伴い定年後を見越して東京から何時間かかかる山間の地で断続的に暮らしたいというニーズもある。その場合の木質資源の確保と利用に関して、地域の森林特性に応じた確保しやすい木材、そして立地環境を踏まえた乾燥方法について説明を行った。
古民家の周辺から得られる木質熱源の有効活用の考え方普及
昨今古民家に移住してエネルギーも自給自足的に暮らそうというニーズが見られるが具体的方法論については知られていない。家の躯体の壁を断熱するなど出来れば良いがそうもいかない中、いかにコストをかけずに有効な暖房を確保するか?煙突から熱回収など俗説的な考え(維持管理上大きな不合理を生じる)を改めてもらいながら、出来るだけ効果的な方法を具体的に(煙突の立て方、屋外導出方法、燃料調達における基本的な考え(土に還ろうとしているものを避け良質な燃料として確保する方法)説明しながら、それに叶う装置の説明等行った
森林バイオマスの日常的活用のための考え方普及
薪ストーブ普及活動を通して、森に手を入れる意義方法、分解者と薪として使いたい我々人間の「せめぎ合い」、どうすれば人間の側として「森の命」をより上手に活用できるかなどを、個別の機会に伝えた(のべ30人程度)。
薪ストーブをきっかけとした未利用資源の有効活用案内
薪ストーブはナラやカシのような重い広葉樹しか使えないと考えられているが、樹種の違いによる燃焼特性及び適切な燃料としての調製方法を理解して、それに適した利用システムを構築すれば、捨てられていた木質資源も有効利用できる。半日ほどかけて実演レクチャーを行い、受講者の暮らしでの日常的利用につなげている。
森の手入れ体験と薪ストーブ体験
薪ストーブは森林からその目的のための立派なナラを伐り出すよりも、もともと森林環境保全のために伐らざるを得ない木を有効活用する「大きな物語」の一部である方が、より多くの命が活かされることになる。この講習では木こりとして森を見て木を選ぶところから伐り出し方、玉切り、薪割り、薪ストーブの着火、料理まで、朝から夕方までをかけて一通りを、20余名の参加者に、あくまでも楽しんでもらう体験とした。ごく一部でも「とても楽しい」と思えることがあれば人間頑張れるからである。実際に楽しい、来年もまたと非常に好評を得た
森林保全活動を推進するための森林資源の具体的な利用につなげる手段としての薪ストーブの普及
森林保全活動は具体的には林業放置林や里山放置林において密植樹や陰樹を除伐して林内に光を入れることで林床の植生や水理特性を改善し森林の持つ公的機能(生物多様性を含む)を向上させようとするものである。そのためには除伐した材の有効利用が動機になるため「何でも燃やせる」「楽しいが一杯」の薪ストーブを普及させることが有効と考え、造園会社や製材所とタイアップし、Webを通した継続的な情報発信及び体験イベントを行い普及啓発を広く市民を対象として仕掛けている。Webでの支持や参加申込みは上々であるが成果はまだ。