登録年度 | 2005年度 |
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氏名 | 池田 穣 (イケダ ユタカ) |
部門 | 事業者 |
性別 | 男 |
年代 | 60代 |
専門分野 | 大気、水質、地球環境問題 |
主な活動地域 | 茨城県つくば市 |
主な経歴 | 私は、これまで建設会社においてCO2固定技術、水質浄化技術、大気浄化技術、サンゴ移築技術、緑化技術などの環境関連技術開発と展開に携わってきました。こうした環境技術が広く普及してこそ、環境保全につながると信じ、技術開発だけでなく、営業も含めた展開まで関わっています。 |
特記事項 | 私は環境問題の学際性に鑑み、大学などの社外の技術者・研究者と積極的に交流し、情報交換するとともに、共同研究・開発にも取り組み、得られた成果を公表しております。 |
活動の紹介
自治体の生物多様性戦略策定に関する助言
自分の居住する地方自治体(市)の生物多様性地域戦略策定のために,当該市民からの意見や助言を求める「懇話会」の市民委員に応募し,採用された。「懇話会」は市民以外に学識経験者も含まれている。協議内容は地域の生物調査,地域の将来にあわせた望ましい将来像,生物多様性保全のための課題の抽出,取り組むべき施策と目標であった。そこにおいて学識経験者とは異なる市民の目線から意見や助言を行った。
希少生物の保全について
昨年10月に行った環境教育と同様に希少生物の保護が必要とされる土木工事現場において監督者,作業員に対して保護の必要性,対象希少生物の特徴,具体的な対応などの講義を行った.無償で提供されている生物多様性がもたらす様々な恩恵(サービス)について説明し,希少生物の絶滅により生態系の一部が崩れることでこうした恩恵が損なわれる可能性を説明した。さらに自然に分解できないプラスチックが生態系に影響を与えることを説明しペットボトル等を安易に捨ててしまわないことの意義を説いた。
生物多様性集合教育
希少生物の保護が必要とされる土木工事現場において監督者,作業員に対して保護の必要性,対象希少生物の特徴,具体的な対応などの環境教育を行った.無意識のうちに無償で提供されている生物多様性がもたらす様々な恩恵(サービス)について説明し,希少生物の絶滅により生態系の一部が崩れることでこうした恩恵が損なわれる可能性を述べた。さらにペットボトル等を安易に捨ててしまうことにより、自然に分解できないプラスチックが生態系に影響を与えることを説明し、ゴミを持ち帰ることの意義を伝えた。
生物多様性集合教育
企業の役員・従業員を対象に生物多様性に関するWEB環境教育を主導した。教育のねらいは生物多様性及び関連用語の理解、事業者活動の一環としての生物多様性の理解および当該企業における具体的な取組内容の理解の3つとした。各ねらいに対して2問ずつ計6問、各問に3つの選択枝を提示し一つの正解を選択させた。各問には回答と解説をつけ、間違えた問題に対しては正解するまで繰り返し回答することで教育終了とした。全問正解までのトライ数、各問の正解率などについて分析し当該企業の生物多様性に関する課題を明らかにした。
建設業と生物多様性
C大学において、建設業の業界団体による生物多様性に関する出前講座にて、自社が取り組んだミャンマーにおける世界最大規模のマングローブ植林工事の内容を説明した。ミャンマーでの「グリーンインフラ」整備の先駆的事業として、植林工事に必要な種子採取・選別、育苗、苗木運搬・植栽、下草刈りなどの一連の作業を効率的に行なうとともに、地元住民の雇用を確保することで地域経済を活性化した。マングローブの植林は乾燥地の植林と比較して不明な部分も多い中、植林区域の土壌調査なども行ない、今後の植林計画に繋いだ。
建設業と生物多様性
N大学において「生物多様性と建設業」というタイトルで2回の出前講義を行った。1回目講義では事業と生物多様性との関わり、生物多様性の主流化に向けた取り組みなどを説明し,建設現場や社内における生物多様性に関する取組内容を紹介した。学生には講義内容を踏まえ,生物多様性に関するリスクとチャンス,トレードオフと対策および主流化の阻害要因と対策に関して意見をまとめる課題を課した。2回目の講義では課題に対する回答に基づき議論をした。学生,事業者共に生物多様性に関して理解を深めることができ有意義であった。
生物多様性保全と持続可能な開発に向けた取組み~ミャンマーでのマングローブ植林工事について
会社の取り組みとして、生物多様性ガイドラインの策定、社内データベース「いきものインフォ」を紹介。「いきものインフォ」を2015年4月から運用開始し、取組事例、生物多様性に配慮した施工マニュアル、生物多様性に関するリンク集、三大都市圏における潜在自然植生MAPを紹介した。さらにミャンマーで取り組んだマングローブ植林工事について紹介した。
建設業における生物多様性保全と持続可能な開発に向けて
建設業における生物多様性の保全と持続可能な開発に向けた具体的な取り組み事例について、業界誌2誌(「建設機械」2016年10月号、「土木技術」2016年11月号)にそれぞれ報文を掲載した。