登録年度 | 2005年度 |
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氏名 | 内田 洋子 (ウチダ ヨウコ) |
部門 | 市民 |
性別 | 女 |
年代 | 70代 |
専門分野 | 廃棄物、環境教育、市民活動、町づくり、消費者教育、地球環境問題 |
主な活動地域 | 高知県 |
主な経歴 | グリーンコンシューマー活動で地域と全国で買い物ガイドを発行。現在自治体対象の「環境首都コンテスト」を全国の環境NGOと実施中。アースデイを毎年開催。小中学校における環境授業を実施。買い物袋持参運動の実施。こどもエコクラブを主催。街や海岸のごみの調査・清掃活動。環境講座の運営。自治体職員研修。 |
特記事項 | 四国地域環境関連産業懇話会。高知県環境審議会。高知市環境審議会等に長年就任。「グリーンコンシューマーになる買い物ガイド」(小学館)共著。 |
活動の紹介
ごみ減量がつなげるSDGs
高知市は地域で廃棄物の減量や再生利用を促進するため、高知市廃棄物等削減推進員(以下、推進員)を委嘱しており、資源ごみ回収の要となっている。推進員さんは毎年廃棄物に関連する研修会等があり、この度その研修講師を務めた。
研修内容は、SDGsの中でも特に課題となっている食品ロスや、家庭の生ごみに含まれる水分をひと絞りすることが燃焼エネルギーの削減となり、地球温暖化防止にもつながることや、雑がみの回収・資源化を進めることで高知市の廃棄物削減の目標達成につながることを説明し、地域活動に役立てる内容とした。
ビーチクリーンアップ
実施場所:高知市種﨑海岸
参加者数:35名(大人23名、子ども12名)
種﨑海岸は高知市やその周辺のから集まる河川から集まるごみが波で打ち上げられる海岸となっている。
ごみは可燃ごみとビン・缶・金属に分けて回収することとし、見つけたごみはごみになる前は何に使われていたものかを家族で話し合いながら拾うように呼びかけた。
この取り組みは、「SAVE JAPAN」の高知県内の活動として実施、企画・運営と講師を務めた。
海ごみが生き物に与える影響をイラストや写真等を活用して説明し、陸や海岸でごみを回収する意義を伝える内容とした。
SDGs
小学校5年生を対象に、海ごみの問題を切り口にSDGsとの関連について講義を行った。
海岸で集めた海ごみの現物を提示しながら、私たちが使ってるものや知っているものが環境汚染をしていることを身近に感じてもらい、何ができるのか意見を出し合うことが出来た。
世界につながる私のチカラ
消費行動や日常の取組が環境や人権、人々の暮らしに影響があることを映像やパワーポイントでわかりやすく説明。自分が幸せだと思うことをSDGsに当てはめ、世界には困難な生活を送っている人がたくさんいることや、私たちの生活で身近に使われている資源(パーム油)の影響についても理解を深めた。その後、食用廃油でエコキャンドルづくりを行い、自分が行動する大切さが学べたとのアンケートがあった。
地球温暖化対策実行計画策定委員会
複数の自治体(3自治体)が本年度に策定する標記計画づくりの委員としてそれぞれ委員として、アドバイザーとして等の形で参加した。住民参加の計画づくりを提案し、住民が自分の言葉で温暖化や取組を話し合う場を設けてもらうことができた。
ビーチクリーンアップ
高知県内の海岸で複数回県内の親子を対象にクリーンアップ活動と、海ごみの問題や私たちの生活とのつながりについて講義と意見交換を行った。
海ごみは種類別に分けて集計することで見えてくることがあり、活発な意見交換ができた。
環境にやさしい買い物は?
日常の買い物を環境に配慮した行動に変えるためのヒントを説明した。食品ロスの影響や、それを減らす方策について参加者と会話をしながら進めた。
SDGsを経営に活かすために
企業を対象として、SDGsを企業経営に活かすための講演を行った。
SDGsとは、企業がSDGsに取り組む意義、とその手法について環境省のSDGs活用ガイドを活用してワークショップを交えて実施した。
SDGsとは
SEGsの知識を学ぶ授業で、海ごみや食品ロス、コロナの影響などを交えてすべての人が関係しており、それぞれの場で取り組むことが大切とした。そのうえで、自らの毎日の行動の中で何ができるか、「私のSDGs宣言」を各自がまとめることとなった。
食品ロスと流通について
食品ロスの影響と、食品ロスが発生する仕組みを流通の仕組みから説明した。
海のごみを考える
小学5年生と先生方を対象に海ごみと私たちの生活について考える授業を行った。海ごみの実物と、写真を活用して海ごみが特別なものではないことを伝え、問題点や解決策を考える内容を実施した。授業後、先生方により、他の同学年の他のクラスや4年生、6年生で資料を使い授業が行われた。
海ごみと私たちの生活
6年生の2クラスで実施した。海のプラスチックごみと私たちが使っているモノとの関係を学ぶ授業とした。これまでのビーチクリーンアップの活動で得たものや写真を活用し、自分たちの知っているものが海ごみとなり海の生き物や水鳥に影響を与えていることを知り、どうしたら海ごみを減らせられるか考える授業とした。
フェアトレードについて考える
小学4年生4クラスを対象に、2クラスごと2日間に分けて授業を行った。私たちが使っているモノが原料や原産地からどのようなエネルギーを使い、お店で買うことができるのか、関連する産業ネットワークと環境との関連についてワークショップで意見を出し合った。その後、チョコレートを題材に、貧困や飢餓、教育の機会の問題などについてSDGsの観点から伝え、世界とのつながりを意識するエシカル消費の大切さや4年生として学びを続ける重要さを説いた。
SDGsを経営に活かすために
前回に引き続いた講義を実施。新しい参加者もいたため、最初は前回の復習を行い、今回はより具体的なワークショップを行った。自社の設立の思いや社是など、企業と社会とのかかわりや将来の夢などをそれぞれ振り返り、自社やバリューチェーンなどの強みなどの棚卸を行うことなどの最初のステップについて講義した。今後は各企業でチームをつくり社員の理解を深めながらすすめる方策を伝えた。
SDGsを経営に活かすために
参加者は、企業経営者等9名。SDGsについて詳しく知りたい、経営に活かすためにはどうしたらよいかを学びたいとの要望があり、SDGsができた背景や行動の考え方、17のゴール等について講義した。さらに持続可能な自律分散型の地域づくり「ローカルSDGs」の考え方の情報の提供。またSDGsを経営に活かすための自社内での取り組み方の概要を伝えた。参加者の満足度は高く、さらに具体的な内容を実施することとなった。
私たちの暮らしとごみ問題 ~エシカル消費のすすめ~
本山町婦人会の総会の基調講演を行った。消費者アンケートによる消費者の動向について情報提供し、食パンのルーツで食と経やエネルギーとのつながり、世界の飢餓と食ロスをまず伝えた。海ごみ調査や資料をもとに容器包装に多いプラスチックごみや3Rから5R、そしてSDGsを地域づくりに活用する内容とした。
男も(女も)持つぞ!マイバッグ キャンペーン
高知県地球温暖化防止県民会議県民部会のワーキングでは、毎年10月~11月に実施の企業や県民の参加によるレジ袋削減の取り組みを行っている。そのため、スーパー、生協や県民でつくる作業部会を7月から進め、委員長として事務局とともに会議と活動を推進してきた。自治体や企業ぐるみの取り組みとして約10年前にスタートしたが、県民の参加もグループ、家族単位、また、一人でも参加できるなど、多様な参加の在り方へと広がってきた。
買い物から見える世界の目標SDGs
公民館が主催する「いきいきセカンドライフセミナー」において、食パンのルーツ調べのワークショップで日常的な消費行動が与える環境への影響やSDGsとの関連などについて説明を行い、その後、プラスチックごみの調査内容や映像を入れて説明することで、私たちの日常が世界と繋がっていることを理解してもらえた。
海ごみから考える暮らし方~エシカル消費のすすめ~
NPO法人環境の杜こうちが実施する環境事業所ツアーで清掃工場やリサイクル会社の施設を見学する前に、理解を進めるための講義を行った。海ごみの調査活動をもとに、捨てる時のことを考えてモノを購入するなど、プラスチックとの付き合い方を考える講義とした。
生活と環境・経済・社会とのつながりを学ぼう エシカル消費って何?
高知県立春野西小学校5-6年生対象に、高知県温暖化防止活動推進員からの温暖化の話の後、食パンが輸入小麦から製品となり、食卓に上るまでに、多くの人や工場、輸送がかかわっていることを認識する内容とした。その後、パンだけでなく、包装材にかかるエネルギーや資源の話の後、地産地消や途上国との関係など、フェアートレードの考え方や食品ロスなど、世界とのつながりを学び、エシカル消費の必要性を伝えた。
実際のお店で体験エシカル消費を知る
目的:エシカルの意味を知り、実際にお店の商品の表示を見て商品を選ぶ体験を行う。
実施時間:2時間
内容:参加者はこどもから大人12名。最初に商品を選ぶ際の基準について共有し、環境マーク等の説明を行い、お店でどのような表示があるのか3人のチームで調査した。その後調査の結果を共有し、フェアトレードの意味やその仕組みについて学び、エシカル消費の大切さにつなげた。アンケートでは、お店の商品をこのような視点で見たのは初めてであったとか、エシカルの考え方が大切なことを学んだというアンケート内容であった。
小学4年生の総合学習における海ごみと私たちの生活
目的:プラスチックによるウミガメへの影響を自分事化する
実施時間:90分
内容:マイクロプラスチックへの関心が高かったため、ウミガメが産卵に訪れるという小学校近くの海岸でごみの調査を行い、自分が知っている容器包装との関係を意識する話し合いや映像を通じた学びを行った。主に子どもたちからの質問をもらい、子どもたちの行動つながるようにした。授業後、クラスではウミガメとごみについての学習を続け、保護者や地域の人に対してポイ捨てごみを減らす呼びかけを行うこととなった。
物部川に感謝する日
目的:地域を森里川海の流域の一部としてとらえ、全体を意識する。
実施時間:約1時間30分
内容:毎年行われている流域課題を啓発する環境イベントに出展し、流域の課題とSDGsのゴールとの関連づけを意識してもらうためにパネル展示とクイズを実施した。クイズの答えはパネルの中に書いてあるものの、約150名が説明を聞き、難しいと言いながらもクイズに回答してもらえた。
あにめのいろは
海岸に打ち上げられたごみを調査しながら回収する中で、どのようなものが多かったのか共有した。講座では、毎日食べるモノや使っているものがどのようにして製品となり使われているかを物を手に取って確かめながら、ポイ捨てされたゴミが自然界にどのような影響を与えているか写真を見せ、「選ぶ」ことや「3R]の大切さを理解してもらえた。
環境カウンセラーミニ講座 「ESDとは」
ESDについての取組事例や知識を伝え、今後環境カウンセラーが活動を行う際に必要な視点であることを共有した。
環境学習
小学3年生を対象に環境学習の研究発表のためのアドバイスを求められた。当初は学校林で行いたいという事であったが、夏場の危険性を考えて近隣の小さな川で水生昆虫の観察を行った。川での体験から川のきれいさを守るために、ホタルについて関心を持つこととなり、今後の観察に活かせることとなった。
独自性を引きだす 環境への取組
「環境で疲れた」という声を聞く。環境と経済、CSR,等、事業所のやる気を引き出す手法や見える化などの事例をもとに、事業所の本業を活かした取り組みが期待されていること等、SDGsの目標と併せながら啓発を行った。