登録年度 | 2006年度 |
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氏名 | 野田 晃弘 (ノダ アキヒロ) |
部門 | 市民 |
性別 | 男 |
年代 | 70代 |
専門分野 | 環境教育、自然観察(植物、鳥、水生生物、昆虫、星空等)、市民活動、町づくり |
主な活動地域 | 滋賀県蒲生郡日野町 |
主な経歴 | 2002年3月に蒲生野考現倶楽部に入り、主に河川の生き物調査(特に魚と鳥類)やパックテストを使った水質調査を担当。その後、しゃくなげ学校にて淡水魚飼育・展示の活動の責任者や子供達相手の体験活動のスタッフを担当。2005年以降、NPOを繋ぐ対外的活動にも参画。 |
特記事項 | 現在、NPO法人蒲生野考現倶楽部副理事長、2006年10月から琵琶湖・淀川流域圏連携交流会代表幹事、2012年3月からマザーレイクフォーラムびわコミ会議運営委員 |
活動の紹介
佐久良川左岸側護岸の修復工事方法への助言
滋賀県東近江土木事務所から、2年前の台風による大雨で傷んだ東近江市蒲生地区内を流れる佐久良川の左岸側護岸について修復工事を実施したいが、工事現場には絶滅危惧種の魚や昆虫が生息しているので(蒲生野考現倶楽部でそのことを明らかにしていた)、影響を最小限にする方法について相談を受けた。工事は2024年3月半ばから始まるが、それまでに掘り起こして救出し、安全な場所に移すこととした。また、工事車両が通行する場所や流れを一時的に止める場所についても、魚類への影響を最小限にするよう、土木事務所や施工業者に要望した。
びわこ学院大学での講義「市民活動と環境」依頼
滋賀県東近江環境事務所を通じて、びわこ学院大学非常勤講師から「市民活動と環境」の講義において1コマの講義担当依頼を受け、教育および福祉分野の学生に対し、講義を行った。講義では、自分自身が何故現在の環境分野での活動をするようになったかについて話をした。なお、講義は今回で4回(年)目である。合わせて、今回初めて自分が所属しているNPO法人蒲生野考現倶楽部の行う子ども達相手のいくつかの活動に、約20人の学生に参加してもらい、実際の活動現場を体験してもらい、交流の場も持った。
小学校のエコスクール活動での指導
東近江市立蒲生西小学校、同蒲生北小学校、日野町立日野小学校、同西大路小学校からそれぞれ依頼を受けて、日野川の生き物を現地で(蒲生北小、日野小)、あるいは教室内で(蒲生西小、西大路小)、それぞれ指導を行った。特に、日野小学校では計画段階から教師の相談を受けて助言し、6月に2回、9月に1回、子ども達を指導した。いずれも、上流と中流での川の環境や生き物の違い、魚以外にも色々な生き物がいることに気付いてもらうことに注力し、さらには川と人の暮らしとの関係などの説明を行うと共に、子ども達からの質問に答えた。
企業敷地内環境保全地の自然共生サイト登録への助言
2018年4月~2023年3月までモニタリングサイト1000里地調査の一環で調査してきた企業敷地内の湿地には、絶滅危惧種あるいは準絶滅危惧種等の貴重動植物が生息していることを確認し、調査結果を企業担当者にフィードバックするとともに、保全の必要性を訴え、企業の生物多様性保全活動に助言してきた。これにより、この湿地が2023年秋に環境省から「自然共生サイト」に認定された。
一方、地元自治会の方針でこの湿地周辺の森林伐採が始まり、湿地の水源が絶たれる可能性が生じたため、森林組合と当該自治会に対し、計画見直しを提案した。
日野中学校1年生のふるさと総合学習での指導
日野中学校1年生のふるさと総合学習では講師を務め、予め提出してもらった生徒20人からの日野川の歴史や環境に関する質問に対して、写真や地図、参考資料を使って答える形式で実施した。
日野小学校4年生のエコスクール活動での指導
日野小学校4年生(児童約120名)のふるさと学習の一貫として、日野川でのエコスクール活動が計4回(日)実施された。その計画段階から教師の相談を受けて助言し、さらに9、10月に開催したエコスクール当日は、生き物調査、観察について子ども達を指導し、また、上流と中流での川の環境や生き物の違い、さらには川と人の暮らしとの関わりについてなどの説明を行った。
ふるさとわくわく体験 日野川たんけん 上流編、中流編、源流編
東近江市蒲生地区の子ども達が対象のマックスクラブわくわくチャレンジ隊の体験活動の講師として、日野川探検の上流編、中流編(大雨による増水で中止)、源流編、カヌー体験、地曳網体験、野鳥観察会の各活動において、子ども達を指導し、河川の環境の変化、水質の変化とそこに生息する生物の多様性を子ども達に調べてもらった。また、調べた結果をこちらでまとめ(コロナ禍で子ども達が集まってまとめの作業するのが憚られたたため)、子ども達により2023年2月18日開催の近畿「子どもの水辺」交流会にてオンラインで発表してもらった。
多自然川づくりを目指した佐久良川河川改修工事実施の申入れと進捗確認
2021年2月より第1期工事が始まった日野川支流の佐久良川の河川改修工事現場で、絶滅危惧種の魚が棲める環境を維持する工事手法を第2期工事以降は取ってもらえるよう、施工者である県土木事務所に申し入れ、2021年度は専門家等も交え検討会を設けてきたが、その結果を受けて2022年4月から始まった第2期工事の実施が適切に実行されているか確認し、第3期工事も適切に実施してもらえるよう交渉し、工事経過を確認した。さらに、工事が魚に及ぼす影響について、専門家に調査を依頼した。
モニタリングサイト1000里地調査~サイト番号283稲垂湿原の調査
企業敷地内の湿地を調査地として、植物、野鳥、蝶類、水環境について、環境省が定める方法にて定期的に調査を実施するものであるが、調査主任を担当し、野鳥および蝶類については同定責任者も務めた。さらにトンボ調査も行った。結果を企業担当者にフィードバックし、企業の生物多様性保全活動に助言することにより、獣害防止フェンス設置やアカマツ等の灌木伐採に結びつけ、それらの効果、影響について報告を行った。また、活動結果を滋賀グリーン活動ネットワーク生物多様性と環境・CSR研究会セミナーにて事例報告した(2023年2月14日)。
ふるさとわくわく体験 日野川たんけん 上流編、中流編、源流編
東近江市の子ども達が対象のマックスクラブワクワクチャレンジ隊の体験活動の講師として、日野川探検の上流編、中流編、源流編の各活動において、子ども達を指導し、河川の環境の変化、水質の変化とそこに生息する生物の多様性を子ども達に調べてもらった。また、調べた結果をこちらでまとめ(コロナ禍で子ども達が集まってまとめの作業するのが憚られたたため)、子ども達により2022年1月開催の近畿「子どもの水辺」交流会in奈良にてオンラインで発表してもらった。
日野川エコスクールの支援
日野川流域に位置する日野町、東近江市蒲生地区、竜王町、近江八幡市の小学校が参加し、流域の自然や文化、暮らし、産業などの地域素材を見える化する活動に対し、調査方法を助言し、また、蒲生地区を流れる佐久良川および日野川、さらには日野川上流での魚類や水質調査を担当し、そのデータを事務局にフィードバックすることにより支援した。
モニタリングサイト1000里地調査~サイト番号283 稲垂湿原の調査
企業敷地内の湿地を調査地として、植物、野鳥、蝶類、水環境について、環境省が定める方法にて定期的に調査を実施するものであるが、調査主任を担当し、野鳥および蝶類については同定責任者も務めた。さらにトンボの調査も行った。結果を企業担当者にフィードバックし、調査地の保全に役立ててもらった(具体的には、前年に施工の獣害防止フェンス設置やアカマツ等の灌木伐採の効果、影響報告を行った。)また、これまで発見されていなかった希少種のトンボや植物を新たに発見し、ここの湿地の保護の重要性をさらにアピールした。
多自然川づくりを目指した佐久良川河川改修工事実施の申入れと工法検討会の実施
2021年2月より始まった日野川支流の佐久良川の河川改修工事現場が、日野川たんけん中流編の会場として30年以上調査してきた場所を含み、調査を通して絶滅危惧種を含む25種類以上の魚が棲息している貴重な場所であることを明らかにしてきた場所であることから、当初予定の施工法ではこれら魚の生育に影響を受けることが心配された。そこで、施工者である県土木事務所、および環境事務所、地域住民、専門家および蒲生野考現倶楽部からなる検討会議を主催し、また魚類の専門家による工事前後の魚類相の変化の有無調査を依頼した。
マザーレイクフォーラム運営委員として下流域の市民の声を反映
琵琶湖を守る活動として、10年間マザーレイクフォーラムびわコミ会議の運営委員を担当してきた。県のマザーレイク21計画第二期計画が2020年度で終了し、2021年7月から琵琶湖版のSDGsとしてマザーレイクゴールズ(MLGs)がスタートするにあたって、琵琶湖・淀川流域圏連携交流会(BYnet)の幹事会に対し、下流域の市民の立場でゴールを提案してもらう議論の場を設け、その議論の結果をマザーレイクフォーラム運営委員会に提案した。結果的に、一部その案がゴールに反映されることとなった。
ふるさとわくわく体験 日野川源流編 綿向山登山
東近江市蒲生地区の小学生7名とその保護者、およびスタッフ計20名での実施となったが、見られる景観や植物の説明を行った。また、7月~12月に実施された「びわ湖との約束」キャンペーンに参加することを企画し、県の東近江環境事務所の賛同を得て実施し、子ども達に10年後の琵琶湖のあるべき姿を思いそのために自分は何をするのか考えてもらった。
かいどり大作戦(ふるさとわくわく体験 日野川中流編)
今年度は新型コロナウイルスの影響で当初予定の時期を変更し、一般募集もせず、東近江市蒲生地区の小学生20名ほどよりなる、蒲生マックスクラブわくわくチャレンジ隊の子ども達とその保護者に絞って、日野川支流の佐久良川で実施した。採集された魚や水棲生物の同定と説明を行い、また水質調査の内、CODの測定を通して水のきれいさと棲む生き物の関係、水質測定法の一端を理解してもらった。さらに、この川が絶滅危惧種の魚も見られる貴重な川であることと、保全の重要性を説明した。
モニタリングサイト1000里地調査~サイト番号283 稲垂湿原の調査
企業敷地内の湿地を調査地として、植物、野鳥、蝶類、水環境について、環境省が定める方法にて定期的に調査を実施するものであるが、調査主任を担当し、野鳥および蝶類については同定責任者を務めた。さらにトンボの調査も行った。結果を企業担当者にフィードバックし、調査地の保全に役立ててもらった(具体的には、調査地がイノシシ等による獣害が酷くなったことから獣害防止フェンスの設置を提案し、実施に至った。またアカマツ等の灌木の進出が目立ってきたので、木の伐採の必要性の相談を受けて、伐採すべき樹種や場所を助言した)。
マザーレイクフォーラムびわコミ会議運営委員
琵琶湖を守る活動として、9年間マザーレイクフォーラムびわコミ会議の運営委員として、県のマザーレイク21計画第二期計画に関連する、マザーレイクフォーラムびわコミ会議開催の計画および8月の開催に関わり、午後の部の下流域との連携を目指すワークショップを琵琶湖・淀川流域圏連携交流会(BYnet)として担当した。
ふるさとわくわく体験 日野川たんけん 上流・下流編、中流編、源流編
東近江市の子ども達を対象とするマックスクラブ体験活動の講師として、日野川探検の上流・下流編、中流編(「かいどり大作戦」)、源流編の各活動において子ども達を指導し、源流から河口の間の河川の環境の変化、水質の変化とそこに生息する生物の多様性を子ども達に調べてもらった。また調べた結果を子ども達によりポスターにまとめ、2020年1月開催の近畿「子どもの水辺」交流会にて口頭発表してもらった。
モニタリングサイト1000里地調査~サイト番号283 稲垂湿原の調査
2018年4月から2023年3月までの予定で、東近江市稲垂町の湿地にて環境省モニタリングサイト1000(モニ1000)里地調査を毎月実施しているが、その主担当者として、植物(同定は専門家に依頼)、鳥類、蝶類(以上同定担当)、水環境の定点調査を企業担当者と共に実施している。イノシシやシカによる獣害対策について、企業担当者の相談にのっている。
ふるさとわくわく体験 日野川たんけん 上流・下流編、中流編、源流編
東近江市の子ども達を対象とするマックスクラブ体験活動の講師として、日野川たんけんの上流・下流編、中流編(猛暑により中止)、源流編の各活動において子ども達を指導し、源流から河口の間の河川の環境の変化、水質の変化とそこに生息する生物の多様性を子ども達に調べてもらった。また調べた結果を子ども達によりポスターにまとめ、11月開催の近畿「子どもの水辺」交流協議会主催の活動展示発表会にて展示発表してもらった。河川の源流~河口付近において環境の違いとそこに生息する生き物の違いを五感で感じてもらえた。
モニタリングサイト1000里地調査~サイト番号283 稲垂湿原の調査
東近江市の布施山南西山麓に位置する稲垂湿原は、今から20年余り以前に積水樹脂(株)の工場敷地の一角として保全されてきたが、湿地の乾燥化の恐れが出てきたことから、その企業から調査依頼を受け2018年から調査を開始した。調査項目は植物、鳥類、蝶類、水環境で、これら調査の主担当者として活動している。なお、植物の同定は毎回専門家に依頼しているが、鳥と蝶類については同定も担当している。2018年夏の高温と乾燥時に湿地を求めてイノシシやシカが侵入しその影響が出てきたため、対策について企業の相談にのっている。
日野川探検上流編
日野町熊野神社に9:00に集合、綿向き山南麓標高役800mの日野川源流付近まで山道を登り、川の水質や気温、生き物観察を行った。昼食後、熊野神社まで下り、車にて5分程下った平熊橋付近の日野川に入り、生き物調査等を実施した。水生昆虫等多数採取できた。
日野川探検下流編
滋賀県東部の鈴鹿山系から琵琶湖まで流れる日野川の上・中・下流を訪れ、各地で生物調査を行い、上・中・下流で景観の違いや暮らす生き物の違いを実感してもらことを目的として実施。下流編は7時間の日程で実施。近江八幡市小田町にて水路で生き物調査の後、めだかの学校小田分校との交流やメダカの鳴き声を聴いた。その後日野川河口部にて釣りにより魚調査を実施した。メダカが鳴くなど始めての体験にびっくりしていた。釣りは釣果も余り良くないが子どものお父さんにとっては活躍の場であった。